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yosico's blog

イラスト、絵画、それらを使った小さなもの色々と試しながら制作しています。ツイッター https://twitter.com/yosico_yosico インスタグラムhttps://www.instagram.com/yosicoillust/

ケモノ感想文2 スズメ(この号は表紙も描かせていただきました)

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ケモノ感想文、第二回は「すずめ」です。f:id:yosi-co:20141001175318j:plain

季節も場所も問わず、いつだってそこらをチュンチュンしているすずめ。  

最近のようにぐっと寒くなると、羽を逆立ててまんまるふわふわの「ふくらすずめ」になり、電線などに並んで留っている様子はとてもかわいらしく、大好きな冬の景色です。  

すずめの思い出といえばわたしが小学校低学年のとき。学校の帰り道、自分の家の畑を通っていた際に、カラス除けの網にすずめが絡まってジタバタしているのを発見しました。

このままでは死んでしまうかもしれないと、大慌てで畑仕事をしていた祖父のところへ走ってゆき「かわいそうな鳥さんがいるから助けてほしい」というような内容を伝えたのです。  

祖父はすぐに網をハサミでジョキジョキ切ってすずめを助け出してくれ、小さなわたしがほっとした直後。ジタバタするすずめを祖母に渡しながら「羽むしってくれ、焼いて食う」と言ったのです。  

その頃のわたしにとってすずめは親しみ深いかわいいトリさんでした。羽をむしったり焼いたりすると聞いてかなりの衝撃を受け、助けたはずのすずめが食べられてしまうとわんわん泣いたので、祖父は祖母にきつく叱られていました。今思うと、少し刺激的ですが食育ですね。 

すずめを食べた経験はないのですが、味について太宰治の短編小説、「チャンス」でちらりと読んだことがあります。 「大寒の雀の肉は、こってりと脂が乗っていて最もおいしいのである。寒雀と言って、この大寒の雀は、津軽の童児の人気者で、罠やら何やらさまざまな仕掛けをしてこの人気者をひっとらえては、塩焼きにして骨ごとたべるのである。」  

あの頃、祖父が寄り合いなどでもらってきたお弁当の隅っこにはすずめの丸焼きが三羽ほど入っており、祖父が美味しそうに食べていたのを思い出します。  うーん、ふくらすずめはかわいいだけじゃなく、美味しいのか。